フゥルの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

息抜きキャラメイク 鳩野郎のエルギス

エルギス
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見た目:セミロングの白い髪と細い目、細い体に似合わぬ内筋。眼鏡が本体という噂がつきまとう。

種族:精霊
職業:土建
年令:まだまだ若い
学力:専科は最高。理系ではない。
出身:ドレスタニア

 「趣味はサンドバックをぶん殴ることです。ん?何か問題でも?(眼鏡を拭きながら)」

 「(眼鏡をクイッとしながら)こう見えても武闘派だ。細マッチョとでも呼ぶがいい!」

 「人の命令に従うのは嫌いなんだ。……あっすいません!今いきますんで、はい!」

 「あの女の子私のことを見ていなかったか?━━ああ!お前を見ていたわけねぇだろ!ぜってぇ私を見てたし。誰が鳩野郎だおらぁ!(笑いながら)」

 「私がイケメンだと?断じて違う!お前らと同じ不細工だ。その証拠に生まれてから一度も告白されたことがない。……慰めるな。皮肉ギャクのつもりで言ったのに辛くなってくる……」

 「やっ、やめろ!そんな『教室の角の机で顔を埋めている残念な同級生』を見るような目で私を見るな!」




 もともと人に命令されるのが苦手で、高校生の時は先生に反抗ばかりしていた。が、腕力はからきしだったのでいじめを受けていた。
 あまりに言うことを聞かないエルギスに対し、とある体育教師が怒鳴り散らしたところ、エルギスが逆ギレし、体育教師をブン殴ってしまう。(体育教師は無事だったが、エルギスの拳の骨が砕け散った)
 体育教師はよりにもよって武道部の顧問であったため、『貴重な戦力が手に入った』とエルギスを半ば強制入部させてしまう。
 それからというもの何かに目覚めてしまい、毎日のように部活に通っては自主トレをするようになった。(主にサンドバッグをぶん殴っていた)。
 武道部で無理矢理先輩の指示に従わされる。はじめは猛反発したものの、自分が思った以上に先方の言うことを聞くことで、成長出来ることに気づいた。
 最終的には嫌々ながらも自分より優秀な人には従うようになった。就職してからは鬼に混じって土木建築にいそしむ。

 見た目に反して、学生時代に全く女とは無縁の生活をしていたために女性にたいして免疫がない。しかも、顔はそれなりにいいのに元々の性格がアレなので全くモテない。逆に野郎ウケはいい。そのため、初対面で仕事仲間からは「孔雀の皮を被った鳩」と言われ、最終的には鳩野郎という意味不明な二つ名をつけられた。(本人は気に入っている)

 光を信仰する、手足を透明にする魔法の持ち主。見えない手足で相手に恐怖心を押し付けながら一方的に戦う。武道部で正々堂々の心を学んだエルギスがなぜこの魔法を使うのかというと……実は深い理由はない。単に部活に入る前の腕力のなさを誤魔化すために使っていたのが、そのまま身に付いただけ。


交流まとめ&ドレスタニアの住人を作ってみませんか? - イラストレーションアドバイス



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キャラメイクは第三者の目を気にせず、過剰に行うと厨二病へ移行する恐れがあります。用法用量をよく守り正しくキャラメイクをしましょう。

盲信国家カルマポリス PFCSss3

7

 「教授!どこにいるの!教授!」
 私は半壊している学校二階を走り回っていた。行きが切れて、顔に汗がにじみ出てくる。まさか、さっき囮になったときに……。
 先生はさっきいた職員室に座り込んで何かを探していた。

 「……あった!やはり、か」
 「教授!死んでなかったら返事してください!」
 「悪いことをしたな。すまん。少しショックを受けてな」

 床には過去の成績表が散らばっている。私がさっき踏みつけたものだった。

 「君が入学してくる三年前の成績簿だ。この生徒……」
 「無愛想な顔の上に、成績が1で埋め尽くされて……」
 「違う、こっち、ここの欄!使用呪詛の特徴」
 「『手に持った物をふることで突風を引き起こす』これって……」
 「そうだ。私も彼の能力を実際に呪詛の授業で見たことがある。……半年前に交通事故でなくなった」

 教授は校庭に一足遅れて到着した、『何か』処理班をチラリと確認してから続けた。

 「私は君が課題に没頭している間、なにもしてなかったわけじゃない。私も創世記をあらかた探ってみたんだ」
 「あの分厚いのを何冊も!?」
 「断片的だが興味深い記述を見つけた。リムドメイン計画。パラレルファクターを量産し最良の土地を侵略し理想郷を作る計画。これが本当なら魔法使いは意図的にパラレルファクターを作り出せる、つまり魂を操る技術を持っていたということになる」

 何か嫌な予感がする。

 「じゃあ、私たちの意見を会わせると……『魔法使いはワースシンボル化しても魂を取り込み操ることが出来る。そして魔法使いは取り込んだ魂でパラレルファクターをこの世に生み出し、侵略することを計画していた』、これって!」
 「そうだ。そして、過去に死んだ人の呪詛を『何か』は使ってきた。奴らの正体はつまり!!」
 「魔法使いが自分の兵器として転生させた、ワースシンボルを信仰していた人の魂!」
 「正確には魂を融合させてパラレルファクター化している。空を飛ぶ能力はこの子にはなかった!」

 と、熱い口調で教授は叫んだ。でも、その後すぐに冷静な口調に戻り、

 「発想が飛躍しすぎだ。私はどうやらさっき死にかけたせいでおかしくなっているらしい。そもそも私が実際に見たパラレルファクターなんて、ほんの数人だ。確証が持てない」
 「ええ、この異常な状況で普段通り持論を熱く語る辺り、ヤバイと思います。普通の教授なら死んだ生徒のことを思い出して涙ぐむ所です」
 「いや、大丈夫。泣き崩れそうなところを無理に隠しているだけだ。それにしても、私が意見を話すときっていつもこんなに興奮していたか?こんなにとんでもないこと言ってたか?」
 「はい。大変言いにくいですが、大体いつも通りです……」
 
 教授は深いため行きをついた。深刻に落ち込んでいるのは間違いないみたいだった。

 その後、私たちは処理班の人に救出され、無駄に長い事情聴取をされたあと、家に帰された。正直なところ、『何か』に襲われたときよりも、事情聴取の方が精神的に辛かった。

8

 学校が休校になった一ヶ月ほどの間、『何か』について二人で資料を集めた。その間に『何か』に4回ほどであってしまったけれど、何とか撃退することが出来た。明らかに私たちは狙われている。
 それでも研究を続けた結果、出現する『何か』の呪詛と知識は出現する一年以内に死亡したワースシンボル信仰者二名を複合し、強化したような能力になる、という統計が出た。
 その事を『何か』処理班に伝えたところ、国王に直接この事が伝わったらしく、国王の従者立ち会いのもと、ワースシンボルとの面会許可が出た。
 あまりにトントン拍子でことが進んだために、私も色々考えたけれど、国王の指示なので、もうどうしようもなかった。

 国王からの通達にはこんな手紙がついていた。
 「余はワースシンボルを盲目的に信仰してきた。だからそなたらがしたような、『歴史を疑ってかかる』ということをしなかった。そのような魔法使いに関しての記述も戯れ言だと、誰もが決めつけてそれ以上追究しなかった━━たとえ歴史家であろうともな。だからこそ、色眼鏡にかかっていない、そなたらこそが『何か』出現の究明にふさわしいと余は思う」


 あまりにもこの国はワースシンボルに依存しすぎていた。だから誰も疑わなかった。
 リンゴが木から下に落ちるのと同じくらい、ワースシンボルが私たちに幸福を与えてくれるのは当然だと、みんなは思い込んでいる。
 この国は生まれてから数百年かけてすっかり洗脳されていたんだ。