フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

原案:テオの献身

私が今まで話した内容を踏まえて設定を作ってみました。やたらと壮大に。



テーマ 献身、自己犠牲

コンセプト 呪詛使いの少女と鬼の青年が国を救う、拳と呪術の物語


舞台
 人間、鬼、呪詛使い、魔法使いが住む遠い島。

登場国:
・豊穣のアムガルド王国
 ネクリアの故郷。緑に溢れ、長きにわたり平和な国家であったが、それが仇となり物語冒頭でニブル帝国の侵略を受けた。町の見た目は中世のイメージに近い。ニブル帝国とは地続き。パーベィは海峡を挟む。
 ニブル帝国の占領下で大量の賠償金を請求され、極端なデフレが起こり町は失業者で溢れ帰った。帝国により暴動も鎮圧され、国全体が荒廃してしまう。町に派遣されている帝国兵も暴虐の限りを尽くしており、耐えられなくなった民や元軍人が地下でレジスタンスを組織している。しかし、国の最高の呪詛使いであったネクリアの母を失い、優秀な兵士はニブル帝国の最初の侵略で死ぬか捕虜にされ、かつてミッドフォール大戦で活躍した英雄レッドムートは行方不明。帝国に反逆誓ってはいるものの、反撃の芽は未だ出ておらず、形骸化してしまっている。



・辺境の国 パーベィ
 テンジンやテオの住む国。町を山と海で囲まれており閉鎖的。テオの住む家やテンジンの天地流武術の道場がある。ゼンザスをはじめとする隣国へ早く行くにはパーベィオン山脈を登り、中腹のトンネルを潜り、谷にかかるペーベィオン第一~第四大橋をわたる必要がある。橋が落ちた場合、他の橋を利用して大回りして目的の町へ行くか、海路を選ぶか、数日間の足止めを迫られる。
 閉鎖的ではあるものの国土そのものは山を除いても広く、海産物と農産物が国の収入源で船を介した貿易が盛ん。


・廃れた国ゼンザス
 パーベィの隣国でありパーベィオン第二大橋をわたり、国境線でホバークラフトを借りる子とで行ける。無法者が集まる国であり、帝国の支配も緩く、治安は非常に悪い。住む人は様々な国、様々な人種の人々が集まるが大半がわけありであり、町中に死体が転がっていてもあっさりと処理されたりする。
 政府は存在するようだが警察共々汚職にまみれておりまともに機能していない。レッドムートいきつけの酒場がある。



・侵略国家 ニブル帝国
 力と恐怖で周辺国をも占領下に置く独裁主義国家。自ら世界に戦禍を巻き、それを利用した武器の密輸を利用して国を潤している。
 灰色で長方形の建築が特徴的。一見明るく、カジノを中心とした娯楽施設に溢れた近代的な町並みだが、格差社会の極みと化している。高級階級がひしめく都心部があり、その回りにスラムや下級階級の住宅街が囲んでいる。スラムではひとさらいや臓器売買が日常的に行われており、国の問題点をありありと写し出している。
 ネク=ロシスを扱えるネクリアの一族と、アムガルド王国で開発された大型飛行船を狙い侵略する。
 本編では登場しない予定。


・天空要塞
 もともとアムガルド王国で開発された大型飛行船を軍事用に改造したもの。俗称空飛ぶクジラ。奴隷を用いた人海戦術でわずか三ヶ月で完成させた。完成する前にすでに大量の死者を出しており、味方からも死を呼ぶ要塞などと形容される。
 腹の部分に呪導砲の発射口がある。対空呪砲 80機、対地魚雷発射口4門、局所迎撃用ドラゴンライダー16騎、呪導砲 1機など豊富な武装を搭載している。だが、突貫工事なので全長一キロにも及ぶ巨体を守るにしてはいささか不十分。そのため、船員の中には設計を知られているアムガルド王国のレジスタンスに危機感を抱くものもいる。



ネクリア
・負け犬タイプ。

 アムガルド王国のお城で育てられたお嬢様。白髪ショートの美少女。母親が宮廷一の呪詛師であり彼女もその血を引いている。父親は兵士。
 親から教わる呪詛の実践が大好きで、日頃から秀才っぷりを発揮していた。逆にカメレンから教わる座学嫌いで、しょっちゅう抜け出してはカルメンを出し抜きサボっていた。

特徴:
・対人恐怖症
・消極的
・情緒不安
・常に誰かの後ろに隠れる
・優しく、自分のことよりも他人のことを優先する。
・動物に好かれる。
・いざというとき勇敢になる。


価値観:
・もう、何も失いたくない

欠点:
・対人恐怖症。
・心の傷によってしゃべるのが苦手。
・臆病で泣き虫。
・自己肯定が低い。

求めるもの:
・祖国の復活。

なぜ求めているのか:
・安全、安心に暮らしたい。普通の女の子として生活をしたい。

失敗したらどうなるのか:
・テオとネクリアの祖国が帝国の手に落ちる。→世界最高の軍事大国の完成

変わるもの:
・テオを通じて多くの人とふれあうことで、対人恐怖症や泣き虫だった自分を克服する。

物語でのたち位置:
 ネクリアの一族は代々赤薔薇の宝玉が胸に埋め込まれた状態で産まれてくる。宝玉は魔法ネク=ロシスの発動に必要である。ネク=ロシスは完全無効魔法と呼ばれており、ニブル帝国の主力兵器を問答無用で停止させることができる。そのためニブル帝国に命を狙われている。

 帝国はネク=ロシスを恐れネクリアの住むアムガルド王国を侵略する。カメレンと両親の犠牲で皇帝ガンティス魔の手から辛うじて故郷を脱出した。船の二重底で眠っている間に辺境の国パーベィに漂流し、そこでテオに拾われる。テオはネクリアに一目惚れし、ネクリアを守ることを誓う。
 帝国はネクリアの祖国から大型飛行船を奪い、それに兵器を詰め込み天空要塞と呼ばれる要塞へと作り替えた。
 その三ヶ月後、帝国からの追っ手を逃れるために修行を終えたテオと共に村を脱出。テオの師、テンザンの協力により大橋を渡り、無法者の国ゼンザスへと逃れる。ゼンザスの酒場でやさぐれている英雄レッドムートを説得する。いざこざに巻き込まれたもののレッドムートのワイバーンでアムガルド本国に戻り、反乱軍本部に合流。そこでレッドムートから天空要塞の深部でネク=ロシスを発動させ、陥落させる作戦を立案される。同時にネクリアに発信器がつけられていたことが発覚。このままでは数時間でレジスタンスの基地の場所がバレていることがわかった。
 レッドムート率いるワイバーン小隊は先手を打ち、天空要塞へと接近する。庭園は元々ネクリアの祖国の飛行船であることを生かし、絶望的な戦力差を縮める。数多くの犠牲を出しながらも天空要塞にテオとネクリアは侵入する。
 敵の将軍として潜伏していたカルメンの力を借りて皇帝の元へとたどり着き、テオと共に皇帝を倒した。その後、皇帝の間から天空要塞の動力部へと行き、ネク=ロシスを発動させようとするが......


会話サンプル

ネクリア「......わたしがいたらこの国は帝国の餌食になってしまう」

テオ「じゃあ、一緒に逃げよう」

ネクリア「......お願い。一人で行かせて。わたしはこれ以上大切な人を失いたくない」



テオ
・普通タイプ

 ごく普通の人生を歩んでいた鬼の青年。就職戦争を勝ち抜き、ようやく一段落ついたところで精神的に疲弊している。そのため、道場にもいかず仲間と遊び呆ける日々。テンジンにたまには運動したらどうだと進められているが、本人は気にしてない。


特徴:
・怠け者。
・肝心なところで手を抜いてしまう、爪の甘い性格。
・目的意識が薄く、目先の楽を優先しがち。
・テンジンから武術を学んでいる。しかし最近は怠けぎみ。
・異性に対して嫌煙している。
・一度スイッチが入るとそのこと以外を考えられなくなるほど熱中する。
・そんな自分が嫌いで自己肯定が低い。
・鬼特有の怪力を持つ。

価値観:
・大好きな人を守るためなら全てを捨てる

欠点:
・楽な方向にいきたがる。
・ネクリアのためであれば倫理に反した行動にでることも。

求めるもの:
・ネクリアの愛

動機:
・自分を認めてくれる存在が欲しい。
・誰かから強く必要とされたい。
・片想い

失敗したらどうなるのか:
・精神的な支えを全て失う

変わるもの
・最初こそ怠け者だったが、ネクリアと出会ってからは彼女のために積極的に行動するようになる。
・元々正常な価値観の持ち主であったが、冒険を通して少しずつ変わって行く。

物語でのたち位置
 ネクリアを発見し保護。そのときに一緒に赤い薔薇の宝玉を見つけて拾うもまばたきをした瞬間に消えてしまう。ネクリアに力をつけたら過去を話す、と言われてテンジンに住み込み修行を申し込む。その三ヶ月後、故郷に帝国が侵入した際にテンジン、ネクリアと共に脱出。
 旅先では修行の成果を存分に発揮し、ネクリアの守護者として活躍する。
 天空要塞では皇帝ガンティスと対峙。力による絶対の安心を求める皇帝にたいして、どんなに強い力を持とうが内部からの反乱やより強い存在の発生で容易に平穏が崩れ去ることを指摘。激怒した皇帝を二人で迎え撃つ。物理攻撃をテオが受け流し、魔法攻撃をネクリアが防ぎ、阿吽の呼吸でガンティスと戦い、打ち勝つ。その結果、自分の目的が国や世界を救うことではなかったことを知ることになる。


会話サンプル


ネクリア「ずっと一緒にいてくれるの」

テオ「ああ。少なくとも、君がご飯を食べるまではな」

ネクリア「見知らぬわたしのために?」

テオ「見知らぬ人でも見殺しにするのは嫌だから」

ネクリア「優しいんだ」

テオ「優しいだけじゃないぞ。武術も習ってる」

ネクリア「今日はサボり?」

テオ「いや、毎日サボってる」

ネクリア「だめじゃん......」



テオの両親
 当初はネクリアを家に置くのは反対で孤児院に届けろとテオを説得しようとする。が、テオがネクリアのために道場に通いだし、生き生きとしはじめたのを見て、考えを改める。
 道場に泊まり込みで行くといったテオを(主に資金面で)全力でサポートする。帝国にも「テオは女にたぶらかされて家出した」と一見帝国に協力しているようなフリをして嘘をつき、時間を稼いだ。


会話サンプル


母「こんな子を泊めてどうするつもり? 早く孤児院に連絡しなきゃ!」

テオ「訳ありな上に、とっても疲れてる。ちょっとは気を使ってやれよ。どう見たって一般人じゃない」

父「なら、自分で面倒を見てやりなさい」

母「まって、変なことに巻き込まれて就職取り消しになったらどうするの。いくつも受けて辛い思いをしたのはあなた自身でしょ。せっかくのチャンスを棒に降らないで!」

テオ「そのチャンスのためにあの子を売るのかよ。就活だったらいくらでもしてやるさ」

父「もし、そうなったとしても後悔するなよ」



テンジン
特徴:
・テオの師。
・がっしりとした体型のスキンヘッドの人間。白い胴衣を身に纏っており、一見めっちゃ怖い。
・天地流武術の達人。ただし、門下生が全く集まらず唯一の門下生であるテオも乗り気でない。
・年齢のわりに気さく。
・テオの実力と自分の指導力を買っており、毎日自分に従事すればあっというまに達人になれると豪語する。
・天地流武術の精神である、「拳は守るために奮う」をモットーとしている。
・元々アムガルドの出身者であったが、偶然出会ったテンジンの後の師に弟子入りし、パーベィに移り住んだ。そのため、アムガルドに時々いっており内情に詳しく、目的を失ったレッドムートがゼンザスの酒場をよく出入りしていることもつかんでいた。
・時事にも敏感でネクリアの素性を察しており、テオに全力で指導する。
・ミッドフォール大戦でニブル帝国の皇帝に成り上がったガンティスと共闘した。その際ガンティスが裏切ったために他の仲間が全滅している。


価値観:
・武の心と共にあり

欠点:
・少々強引。

目標:
・テオとネクリアを助け、帝国の崩壊の手助けをする。

動機:
・「弱きを守る」という己の信念のため。
・テオの成長を見届け、その意思を尊重したため。

変化:
・最終的にネクリアの祖国で道場を開き、大量の弟子を得る。また、ネクリアの第二の師となる。

その他:
・天地流武術
 合理的な格闘学に魔法や呪詛といった概念を付属した総合格闘術。大気中に存在するエネルギーの流れを読みそれを自らの力とする。そのため受け技が非常に上手。その一撃は人間にも関わらず鬼を軽くいなすほど。

立ち位置:
 テオの師としてテオを徹底的に鍛え上げる。自ら橋から落ちたものの、水面受け身で海まで漂流して生還。当人は旅の前半で別れてしまったものの、その生きざまは最後までテオやネクリアの心の支えとなる。


サンプル台詞:
テンジン「天地流武術は人を守るためのもの。傷つけるためにあるものじゃない。 戦うのは最期の手段。しかし、一度拳を抜いたら情けは要らない。守るべき者のため何より鋭い刃となれ!」

テオ「当たらねぇ......」

テンジン「踏み込みが甘い。それに力みすぎている。リラックスしてもっと鋭くついてくるんだ」



カメレン
 ネクリアの執事。髭が特徴的な初老の男。やせ形ではあるもののめっちゃくちゃマッチョ。幼少の頃からネクリアのことを見守っており、我が子のように愛している。ミッドフォール戦争にて従軍経験があり、判断力戦闘力共に非常に高い。長期変身の魔法を得意としている。

特徴:
・己を殺すことが得意。演技が上手。
・執事として活動しているときはどんな状況でも常に冷静。
・両親の次にネクリアを理解している。
・両親からも絶対の信頼をおかれており、しかるときはしかるし、誉めるときは誉める。
・時々出る素から感情豊かであることがうかがえる。。

価値観:
 仕事中は泣きませんよ?

欠点:
・実はネクリア並みの泣き虫。

目標:
・国の奪還。

動機:
・ネクリアに仕えているという執事のプライド。
・ネクリアの第二の親として彼女を育てることを夢見ているため。

失敗すると失うもの:
・執事としてのプライド
・自分にとって大切な人、生活、すべて

変化:
 旅の後成長したネクリアが自立したと認め、教師をやめ彼女を助ける存在へと変わる。

立ち位置:
・前半でネクリアを逃がすために彼女に変身する。その後行方不明となるが、敵の将軍として天空要塞に侵入したテオとネクリカと対峙。帝王の前に連行するフリをして彼らを最後の戦いへと導く。


カメレン「お嬢様、よくお聞きください。これから私が部屋から出て敵を引き付けます。その間にお嬢様は私と反対側に駆け、食堂に入ってください」

ネクリア「......船着き場への秘密の抜け道!」

カメレン「そうです、いつも私を出し抜くのに使っていた避難通路です! そこで、母君が待っておられます」

ネクリア「......あなた、あの通り道を知っていたのね」

カメレン「私めの不器用な気遣いでございます。勉強は誰だって嫌ですから。では」

ネクリア「カメレン! 行っちゃった......」




ネクリアの母
 ネクリアを逃がす際、船着き場で皇帝と対峙する妖怪。美しい白髪を持つ美女。夫の亡骸を見せつけられ動揺したところをガンティスの魔法によって仕留められる。自爆によって皇帝を道ずれにしようとするも失敗するが、真の目的はネクリアを脱出させること。その際に自分の宝玉をネクリアの船にのせる。

 「あなたは生きて幸せになって!」



レッドムート
 西部劇のガンマン風の出で立ち。種族は妖怪。銃に呪詛をこめて発射できる呪弾を使える。
 ゼンザスのとある酒場でぼやいていたところをネクリアとテオに声をかけられる。レジスタンスはもう駄目だとか愚痴を言いまくる。が、ネクリアの名前を聞いた瞬間に立ち直る。ネク=ロシスがあれば戦況を逆転できると知っているからだ。

特徴:
・ミッドフォール大戦にてワイバーンを繰り、敵から赤い災厄と恐れられた英雄。
・テオとネクリアをレジスタンスキャンプや天空要塞に導く。
・酒が大好きで飲みながら戦う
・自分の命を軽々しく思っている節があり、そこをネクリアに指摘され、逆上する。

価値観:
酒と戦いが生き甲斐

欠点:
心が折れるとただのアル中。
・へたれから脱するとよくも悪くもプライドが高くなる。

目標:
・国を救うためテオとネクリアを天空要塞へ送り届ける。

動機:
・とにかく戦場に出たい。
・死ぬなら戦士として死にたい。

失敗すると失うもの
・英雄としての自分。命。

変化:
・アル中から英雄へと華麗に変身。

立ち位置
 ゼンザスの酒場でやさぐれていたところをネクリアとテオに話しかけられる。周辺国は次々侵略され、反乱軍の士気は下がり、意地のみで形骸化していると話す。が、ネクリアの名前を聞いてやる気を取り戻す。
 二人を反乱軍基地へと導き、ワイバーン小隊を率いて天空要塞に侵入する計画を持ち出す。ネクリアとテオを天空要塞に送り届ける時、「俺は仲間の仇を打つ」と言って無謀な戦いを挑みに行く。
 その後、死んだかと思われたが、ガンティスが瀕死の状態で蘇りカルメンとネクリアを道ずれにしようとした場面で颯爽と現れ、皇帝に止めを差す。ネクリアの言葉を思いだし、思いとどまったのだ。
 その後はネクリアに傭兵として雇われる。


台詞

レッドムート「英雄と呼ばれたのも今は昔。今はただの飲んだくれさ。反乱軍はもう駄目だ。周辺国も侵略されっちまって意気消沈してる。反撃の見込みもねぇし、まるで葬式会場だ。ところであんたら名前は」

テオ「テオです」

ネクリア「......ネクリア」

レッドムート「!? マジかよ! オーケー、ついてこい。屈強な反乱軍が待ってるぜ」

テオ「......本当に信用して大丈夫なのか」



レッドムート「生き死になんて関係ねぇ。俺はやつらを絶対に許さん!」

ネクリア「命を粗末にしないで!」

レッドムート「お子さまにとやかく言われる筋合いはねぇ! 戦場では一番殺した奴が英雄になるんだ。そして俺は英雄、やりたいようにやる。オーケー?」



レッドムート「ヒーローは遅れて来るもんだぜ? オーケー?」

ネクリア「どこほっつき歩いてたのよ、このどアホ!」

レッドムート「おいおい、そりゃないぜ。もっと感動の再開を喜ぼうぜ? 涙なんか拭いてさ」





皇帝ガンティス
 絶大な魔力を持つ精霊。ちょっぴり太っており威厳たっぷり。人工的な白鎧に身を包む。ネクリアの祖国から奪った天空要塞を利用して世界を侵略せんとする野心家。ネクリアの祖国を侵略し、両親を殺し、テオの故郷すら戦禍に巻き込んだ。圧倒的な武力に酔っている反面、それを一撃で落としうるネク=ロシスを極端に恐れる。

特徴:
・帝国が世界を平定することで世界平和を実現させようとしている。そのために侵略行為を繰り返している。帝国は閉ざされた世界に刺した一筋の光だ、と思い込んでいる。
・自分の作戦遂行に邪魔なものは何者であっても排除しようとする。
・力が強く、帝国内では誰も逆らえない。
・過去の大戦で故郷を失っており、その時に聞いた兵の侵攻する「ぬかるんだ地面を踏みつける足音」がトラウマとなっている。
・ネクリアは故郷が侵略されたトラウマをテオと共に冒険し、様々体験を通して心を癒すとともに昇華しようとするのにたいして、ガンティスはより強い力を手にすることでトラウマを消し去ろうとする。
・テンザンとはミッドフォール大戦で共闘している。そして敵国に裏切っている。

価値観:
富が、力があれば安心できる。

目標:
 帝国による世界侵略。

動機:
 自分のトラウマである足音を消すため。


欠点
・思い込みが激しい。
・人間不信
・情緒不安定。
・激怒すると冷静な判断が出来なくなる。
・常に他国から侵略されることに怯えている。

失敗すると失うもの
・心の安定、安心。


物語での立ち位置
 前半でネクリアのすんでいた城を侵略しネクリアの両親を殺す。さらに、テオの故郷を侵略。テンジンを瀕死にまで追い詰める。
 ネクリアの故郷にあった巨大輸送船を奪い武装、天空要塞と称し兵器として運用する。
 終盤、ネクリアやテオの侵入経路からレジスタンスの基地の位置を逆算し、天空要塞の呪導砲で消滅させようとする。
 が、レジスタンス基地にたどり着く20分前にカメレンの陰謀によりネクリアとテオと対決する。あの手この手で時間を稼ぐも、テオとネクリアの機転の前に破れ去る。
 さらに、目的を果たしたカメレンとネクリアを道ずれにしようとするも、レッドムートの凶弾でこの世を去る。

物語を盛り上げる「サスペンス」とは

●サスペンスとは
・読者のキャラを気にかける気持ち
・危機的状況の不可避性
・結果の不確実性
・結果に対する期待感の引き延ばし

●具体的なサスペンス
・苛立ちと褒美の釣り合いを取る
 主役をシーンごとに勝ったり負けたりさせて期待と不安をあおる。

・切迫させる
 一刻も早く! 今すぐなにかをしなければいけない状況にたたせる

・邪魔する、阻む、手こずらせる
 目標達成のための邪魔物を作る

・二つの出来事を交互に見せる
 味方が途中で別れてラストで合流するタイプ。

・結果を送らせて期待感を引き伸ばす

・主人公を無理矢理見ず知らずの場所に置く
 性格や性質と正反対の場所に主人公を置く

・ものに焦点を会わせる
 ゆっくりとほどける縄、机の上におかれた銃、など主人公に害を与えるようなものに焦点を会わせると切迫感が増す。

・キャラクターをジレンマに追い込む
 同じくらい魅力的な選択、またはどちらをとっても同じくらい悪い選択に追い詰める。

・内面に抱えた恐怖に向き合わせる
 蛇といった誰が見ても怖いものと向き合わせる

・危機を増やす
 死ぬ可能性など危機を増やす方が緊張感が増す。

・隠されたものを露呈する
 キャラが知ってしまうとプロットに影響してしまうほど、とてつもなく重要なこと。その情報を得たときが露呈の瞬間だ。

・さらに予測しにくくする
 驚異に対する報酬がいつ出るのかわからないと、緊張感はたえがたいものになる。予測可能か不可能かでも変わってくる

・読者の優位性
 キャラが知っていることを読者だけが知っている。(人質が実は敵であることを読者だけが知っている)

・読者に失敗の代償を思い出させる
 キャラが目標に手を伸ばした結果失うものを指す。

・失敗の代償を大きくする
 事態を悪化させる(主人公の生死→世界の存亡)

・不明確な動機を持たせる

・おかしな二人という状況を作り出す
 正反対のキャラが協力せざるを得ない、など

・危険な仕事をさせる
 爆弾処理、手術、軍、スパイなど

・時間的制約、あるいは時間制限を持たせる
 実は時間だけではなく、次の犠牲者・捕まる前に無実を証明する・地面に落ちるまでの時間・宇宙で空気が尽きるまでなど

・空間的サスペンス
 どこに驚異が潜んでいるかわからない。

・キャラクターの予期せぬ反応
 何をしでかすかわからない

・罠、または試練
 それ以外に手はない、逃げられない、閉じ込められたと感じるもの。

・緊張の解放
 緊張は生理的現象なので度が過ぎると深いになる。緊張を解くしかけも大切。激しくない場面を置いたり、笑う、泣く、どんなものでも。

いい場面を作りたい

場面(ひとつのシーン)

●場面には三つのタイプがある
①説明の場面
 情報を提示し、それ以降の場面のために雰囲気やムードをお膳立てする。それ以降にくる劇的な場面に繋がるつじつまを正しく理解するための情報提示。もしくは緊張をほぐしたり読者が休憩できるようにする。

②スペクタクルの場面
 「オッ」と思わせるような場面。華麗な派手さが全て。スペクタクルに目を奪われて小説を読んでいるということを忘れさせるくらい楽しませるのが目的。対立の必要はない。

③劇的な場面。
 物語の核となる場面。対立を通してキャラが変化し、プロットは方向転換し、深い感情的なインパクトを産み出す。長さは問わない。


●物語の核である劇的な場面に必要な要素
①目的
 読者の心を揺さぶること。対立を通して、緊張感やインパクトを煽り、ユーモアをだし、笑いや驚きに誘う。

②場所
 場所をうまく利用すれば場のムードを説明する手間が省ける。(例:高級レストランとか)場面が果たすべき役割を理解してそれに適した場所を選ぶ。

③時間
 基本的には昼か夜か。

④天候
 書いた場面が面白くないとき、天候を変えるだけで問題はかなりの割合で解決する。


●劇的場面とキャラクター
・どのキャラの場面なのか
 最低一人のキャラが出てくる。そのキャラは自分自身の持つ葛藤に苦しむか、他の誰かとの対立に悩むか、世界に苦しんだりする。場面の主役は通常明確な目標を持ち、達成する方法を知っていて、能動的な行動に写せるキャラが多い。
 一般的には対立する二人の登場。一方がなにかを欲しがっておりもう一方がそれを与えないか邪魔するか、二人とも同じものを欲しがっている。

・そのキャラの直前に起きたこと
 ある場面で伏線を敷いたら、その種明かしが楽しみになる。(例:仲間に裏切られた→反撃する場面を心待にする)。直前に起きた出来事によって、キャラが今やろうとしていることに緊急性や切迫感を与える。

・キャラの気分と態度
 直前にしていたことがわかると、キャラがどんな気分や態度で振る舞うかがわかる。この場面がどう展開していくかを決める要素のひとつ。

・キャラの目的
 一番簡単なのは誰かが欲しがっている簡単には手に入らないなにかを考えること。あるキャラが別のキャラから今すぐ手にいれたい何か。それを考える。できる限り同じ場面にいる他のキャラが関わるようにするとよい。主人公が能動的に動く一方でそれに反応する相手役を登場させることでより面白くなるためだ。
 また目標を表現するときは肯定的な文で書く。したくない、よりもしたい、の方が読者が理解しやすい。

・キャラの能動的な行動
 キャラが目標を手にするためにためす戦略の一部。(目標:学校に遅刻したくない→戦略:全力で走る)

・主要な対立
 ただの口論ではなく内面的な対立に、または外面的な、あるいは対人的な対立になるよう気を付ける。目標への到達を邪魔するものを作り、やり取りを重ねながら加熱させ、クライマックスまで引っ張る。

・代償
 場面の主役が決まったら、そのキャラが失敗したら払う代償を考える。失敗したら何を失うのか。払う代償が大きいほど、目標を手にしなければという気持ちも強くなる。

・説明
 聞き手の関心をつかむためにどこまで明かして隠すのか。

・場面の構成
 ひとつの場面のなかで、対立と、緊張と、逆転を加速しながら混乱を呼び、クライマックスで解決させ、次の場面への興味を引く。

・場面の触れ幅
 キャラがうまくいってる行動で始めるか(陽)、キャラがうまくいっていない行動で始めるのか(陰)。そして変化があることが場面の意義なので陰陽を逆転させて終わるのが理想。中間で始まったらどちらにも転べる。また陰からもっと陰、陽からもっと陽も可。どちらの展開に変わったのかをはっきり見せる。

・やりとり
 誰かが行動する、それにたいして何かが反応する

・追う、逃げられる、捕らえられる
追う→あの人が持っている「今すぐ手にいれたい何か」がほしい
捕まえる→追っていた「何か」が手にはいった。
逃す→追っていた「何か」が手に入らなかった。


心を奪う場面を作るために
・場面の始まりと終わり(なるべく遅く入り、なるべく早く切る)
 肝心なのは読者に与える感情的インパクトが大切。山場で始まり、切迫してこれからどうなんだろうと思わせる。
 好奇心や期待感、緊迫感、驚きという感情を突いた瞬間で切るのが好ましい。そうすると次にどうなるのか読者は知りたくなりページをめくる。具体的にはびっくりするような逆転で終わらせたり、場面を問いで終わらせたり、また会う約束で終わらせたする。

・キャラの感情を刺激する
 キャラの目標を理解して行く末が気になるとき、キャラの感情が出たら読者も自分のことのように感じるはず。ただ、同じ感情を刺激し続けないようにする。また、感情は直接言わせるのではなく、行動として表すか、説明的でない台詞で見せる。

・読者の感情的反応
 やりとりを設計し、好奇心、緊迫感、不安、希望、その他、読者の心を震わせる特定の感情を刺激するようにする。

・跳び跳ねる感情
 熱い感情から冷たい感情まで交互にいったり来たりしながらやりとりを組む。

・おきまりの言い回しをひっくり返す
 浮気された→怒る、などお決まりの感情をひっくり返す

・キャラに訴えさせる技
 キャラクターに共感してもらい、感情移入させて、場面を劇的にする。

・能動的な台詞

・三種類の対立
①個人VS自分自身
②個人VS他の人たち
③個人VS自然(神様、運命、テクノロジー、怪物、機械など)

・衝突
 口論、口喧嘩、公衆の面前での言い争い。キャラ間の反発を前もってきちんとお膳立てしておくことで読者の監視をつかむ。

・尋問
 不寛容、誤解、読者優位の情報、食い違うシナリオなどを混ぜるともっと訴える力が強くなる。

・障害物/混乱/逆転
 場面の中で生じた対立を、すぐに解決できるような小さな障害物や混乱によって強調する。(例:カーチェイスで道を塞ぐトラックなど)

・内なる葛藤
 その人自身の克服できない弱点との戦い。その場面あるいは物語全体に掲げられた目標に主人公が手を伸ばすと邪魔する。

・全ての場面に対立がなくてもよい
 いつ何が起こるかわからない、対立が約束されていて期限が迫る、など。

・場面内の対比
 キャラの対比や目的の対比、感情の対比、やりとりの長さやテンポ(長い短い・早い遅い)の対比など。

・発見と露呈
 新しい情報が明らかになることで、観客の興味を引き続ける。理想的には、常に新しい情報が場面に流れ込み、新しい対立が起こり、新しい捻りが加わるのが好ましい。少なくとも各場面にひとつは発見が必要。発見がある度にそれは小さな逆転として機能し、場面の流れを変えるのが望ましい。キャラと読者双方に感情的なインパクトも必要。

・登場と退場
 主人公の登場場面は、その独創性や、驚き、または期待感が大切。
 退場も独創的であるほど、緊迫感や驚きがあるほど、または深く考えさせるものであるほど、効果的な別れになる。

・伏線と回収
 伏線の回収に関しては感情的なインパクトがほしい。(主に驚き)

・同時に進行する出来事を平行して見せる
 対立を仕込むことで興味をひける。ならその対立が同時に進行したら?

・小道具
 場面に特別な意味を与え、感情的な余韻を強く残すもの(例:ロードオブザリングの指輪)

・キャラの内面を明かす
 最初キャラの特徴はある程度隠しておき、場面ごと機会がある度に新しい側面を明かす。そのほおうが時間をかけてキャラを知っていける。キャラの特徴や心情、そして態度を明かすことで、共感や驚きによって興味を引く。キャラの内面を明かす技の中から使えるものは何でも使って、その場面が読者に訴えかける力を強くする。

・お約束のギャグ
 物語を通して繰り返し使われることで笑いを誘うギャグ。

・叶えられた欲求、または叶えられない夢
 「手に入れられる」という小さな勝利の場面と「手に入れられない」敗北の場面を交互に出していく。目標に一歩近づいたら満足感、邪魔されたら苛立ち。希望と不安で読者を揺さぶる。

・秘密
 物語全体を貫いて最後に劇的に明かされるもの、と数場面を引っ張るだけの秘密がある。読者に明かされていない秘密があればキャラの言動を不審に思い、好奇心を覚える。逆に読者だけ知っている秘密があれば、読者は優位性と満足感を覚え、さらに秘密が明かされる瞬間を待つ期待感も抱く。どちらにせよ明かされたとき読者はびっくりするのだ。

・衝撃的な瞬間(ショック)
 強烈な驚き、恐怖、そして嫌悪感や暴力をさす。ただ、衝撃は物語の重要な一部。ただ驚かすために仕込んではいけない。

・語るな、見せろ

・お決まりを覆す

・場面のあじつけ
 愛、畏怖、おかしさ、笑い、ウィット、ユーモア、ロマンチックな展開などの理屈抜きで感じる感情が入っている場面。

・捻りと逆転