フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ルイージの小説 38 第八章

 

太陽の光によって・・・

 

 

 

目覚めたくない。

 

眠い。

 

「・・・スピネル、朝だよ。」

 

例のごとくあくびをしながらテーブルに着く。

彼の目の下が黒い。

「大丈夫?」

わたしは幾度となく言ってきた言葉をまた言った。

「ははッ、大丈夫、大丈夫。」

 

そういいながら彼はフラフラしながらコップにコーヒーを注ぐ。

 

「昨日の夜は・・・」

「言わないでくれ。」

とはいってもどの道「猫の手」で昨日の夜の話をすることになる。

 

本当にお化け、苦手だよなぁ。

 

わたしは生焼けのトーストをほおばった。

・・・本当に大丈夫かなぁ。

 

「とりあえず『猫の手』で調査結果を聞く。

スピネル、準備が出来次第行くぞ。」

 

 

 

「なるほどにゃ。

これは不味いことになりそうだにゃ。」

いつになく真剣に話しているルーニャ。

わたしたちが入ってきても気づかなかった。

 

「ひいいいいぃ!」

黄緑のお化けを見た彼の悲鳴で

ルーニャの猫耳がビクッとざわめいた。

ようやくわたしたちに気づいたらしい。

 

「昨夜はどうも。

おもしろいものがここに届いたわ。」

「挑戦状にゃ。」

ルーニャとレサレサ嬢は一枚の紙を彼とわたしに見せてきた。

 

どうでもいいけど

ルーニャが右手で、

レサレサ嬢が左手で紙を持っている。

 

気持ちが高ぶっているもの同士、気が合うのかな?

 

『帽子を返して欲しければ今日の午後七時、

星の降る丘にスピネルとルイージを連れて来るんだ。

付き添いは認めない。』

 

「これは!」

彼が驚き

「厄介そうね。」

わたしが言葉を足す。

「差出人不明。恐らく犯人からにゃ。」

ルーニャが珍しく真面目な顔で言った。

「それにしても、なぜこんな手の込んだことを・・・。

あたくしでしたら面と向かって勝負を挑みますのに。」

 

わざわざこんなことをしなくてもルイージと戦いたいだけであれば、

レサレサ嬢の言うとおり直接戦いを挑めばいい。

 

「よほど断られたくないと見えるにゃ。」

彼は意を決したように言った。

「誘いに乗ろう。

たとえ、罠だとしても。」

それにしても、何でわたしまで呼ばれなきゃいけないのだろう。

 

わたしに恨みを持つ人が存在する?

この世界に?

心当たりがない。

知らぬ間に人を傷つけてしまったのかもしれない。

そう思うとひどく申し訳なかった。

 

「スピネル、準備をするぞ!」

レサレサ嬢が口を挟んできた。

「危険すぎますわ。

誰か一人でも伏兵を連れて行った方がよくて。」

彼は安心して、と皆に笑顔を振りまいた。

 

「やられそうになったらプライドを捨ててでも逃げるさ。」

 

「・・・ところでルイージのプライドって一体何にゃ?」

 

彼は自身の頭に手をのせ、答えた。

 

「これ、さ。」

 

 

 

ルイージの小説

To Be Continued