フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

いい場面を作りたい

場面(ひとつのシーン)

●場面には三つのタイプがある
①説明の場面
 情報を提示し、それ以降の場面のために雰囲気やムードをお膳立てする。それ以降にくる劇的な場面に繋がるつじつまを正しく理解するための情報提示。もしくは緊張をほぐしたり読者が休憩できるようにする。

②スペクタクルの場面
 「オッ」と思わせるような場面。華麗な派手さが全て。スペクタクルに目を奪われて小説を読んでいるということを忘れさせるくらい楽しませるのが目的。対立の必要はない。

③劇的な場面。
 物語の核となる場面。対立を通してキャラが変化し、プロットは方向転換し、深い感情的なインパクトを産み出す。長さは問わない。


●物語の核である劇的な場面に必要な要素
①目的
 読者の心を揺さぶること。対立を通して、緊張感やインパクトを煽り、ユーモアをだし、笑いや驚きに誘う。

②場所
 場所をうまく利用すれば場のムードを説明する手間が省ける。(例:高級レストランとか)場面が果たすべき役割を理解してそれに適した場所を選ぶ。

③時間
 基本的には昼か夜か。

④天候
 書いた場面が面白くないとき、天候を変えるだけで問題はかなりの割合で解決する。


●劇的場面とキャラクター
・どのキャラの場面なのか
 最低一人のキャラが出てくる。そのキャラは自分自身の持つ葛藤に苦しむか、他の誰かとの対立に悩むか、世界に苦しんだりする。場面の主役は通常明確な目標を持ち、達成する方法を知っていて、能動的な行動に写せるキャラが多い。
 一般的には対立する二人の登場。一方がなにかを欲しがっておりもう一方がそれを与えないか邪魔するか、二人とも同じものを欲しがっている。

・そのキャラの直前に起きたこと
 ある場面で伏線を敷いたら、その種明かしが楽しみになる。(例:仲間に裏切られた→反撃する場面を心待にする)。直前に起きた出来事によって、キャラが今やろうとしていることに緊急性や切迫感を与える。

・キャラの気分と態度
 直前にしていたことがわかると、キャラがどんな気分や態度で振る舞うかがわかる。この場面がどう展開していくかを決める要素のひとつ。

・キャラの目的
 一番簡単なのは誰かが欲しがっている簡単には手に入らないなにかを考えること。あるキャラが別のキャラから今すぐ手にいれたい何か。それを考える。できる限り同じ場面にいる他のキャラが関わるようにするとよい。主人公が能動的に動く一方でそれに反応する相手役を登場させることでより面白くなるためだ。
 また目標を表現するときは肯定的な文で書く。したくない、よりもしたい、の方が読者が理解しやすい。

・キャラの能動的な行動
 キャラが目標を手にするためにためす戦略の一部。(目標:学校に遅刻したくない→戦略:全力で走る)

・主要な対立
 ただの口論ではなく内面的な対立に、または外面的な、あるいは対人的な対立になるよう気を付ける。目標への到達を邪魔するものを作り、やり取りを重ねながら加熱させ、クライマックスまで引っ張る。

・代償
 場面の主役が決まったら、そのキャラが失敗したら払う代償を考える。失敗したら何を失うのか。払う代償が大きいほど、目標を手にしなければという気持ちも強くなる。

・説明
 聞き手の関心をつかむためにどこまで明かして隠すのか。

・場面の構成
 ひとつの場面のなかで、対立と、緊張と、逆転を加速しながら混乱を呼び、クライマックスで解決させ、次の場面への興味を引く。

・場面の触れ幅
 キャラがうまくいってる行動で始めるか(陽)、キャラがうまくいっていない行動で始めるのか(陰)。そして変化があることが場面の意義なので陰陽を逆転させて終わるのが理想。中間で始まったらどちらにも転べる。また陰からもっと陰、陽からもっと陽も可。どちらの展開に変わったのかをはっきり見せる。

・やりとり
 誰かが行動する、それにたいして何かが反応する

・追う、逃げられる、捕らえられる
追う→あの人が持っている「今すぐ手にいれたい何か」がほしい
捕まえる→追っていた「何か」が手にはいった。
逃す→追っていた「何か」が手に入らなかった。


心を奪う場面を作るために
・場面の始まりと終わり(なるべく遅く入り、なるべく早く切る)
 肝心なのは読者に与える感情的インパクトが大切。山場で始まり、切迫してこれからどうなんだろうと思わせる。
 好奇心や期待感、緊迫感、驚きという感情を突いた瞬間で切るのが好ましい。そうすると次にどうなるのか読者は知りたくなりページをめくる。具体的にはびっくりするような逆転で終わらせたり、場面を問いで終わらせたり、また会う約束で終わらせたする。

・キャラの感情を刺激する
 キャラの目標を理解して行く末が気になるとき、キャラの感情が出たら読者も自分のことのように感じるはず。ただ、同じ感情を刺激し続けないようにする。また、感情は直接言わせるのではなく、行動として表すか、説明的でない台詞で見せる。

・読者の感情的反応
 やりとりを設計し、好奇心、緊迫感、不安、希望、その他、読者の心を震わせる特定の感情を刺激するようにする。

・跳び跳ねる感情
 熱い感情から冷たい感情まで交互にいったり来たりしながらやりとりを組む。

・おきまりの言い回しをひっくり返す
 浮気された→怒る、などお決まりの感情をひっくり返す

・キャラに訴えさせる技
 キャラクターに共感してもらい、感情移入させて、場面を劇的にする。

・能動的な台詞

・三種類の対立
①個人VS自分自身
②個人VS他の人たち
③個人VS自然(神様、運命、テクノロジー、怪物、機械など)

・衝突
 口論、口喧嘩、公衆の面前での言い争い。キャラ間の反発を前もってきちんとお膳立てしておくことで読者の監視をつかむ。

・尋問
 不寛容、誤解、読者優位の情報、食い違うシナリオなどを混ぜるともっと訴える力が強くなる。

・障害物/混乱/逆転
 場面の中で生じた対立を、すぐに解決できるような小さな障害物や混乱によって強調する。(例:カーチェイスで道を塞ぐトラックなど)

・内なる葛藤
 その人自身の克服できない弱点との戦い。その場面あるいは物語全体に掲げられた目標に主人公が手を伸ばすと邪魔する。

・全ての場面に対立がなくてもよい
 いつ何が起こるかわからない、対立が約束されていて期限が迫る、など。

・場面内の対比
 キャラの対比や目的の対比、感情の対比、やりとりの長さやテンポ(長い短い・早い遅い)の対比など。

・発見と露呈
 新しい情報が明らかになることで、観客の興味を引き続ける。理想的には、常に新しい情報が場面に流れ込み、新しい対立が起こり、新しい捻りが加わるのが好ましい。少なくとも各場面にひとつは発見が必要。発見がある度にそれは小さな逆転として機能し、場面の流れを変えるのが望ましい。キャラと読者双方に感情的なインパクトも必要。

・登場と退場
 主人公の登場場面は、その独創性や、驚き、または期待感が大切。
 退場も独創的であるほど、緊迫感や驚きがあるほど、または深く考えさせるものであるほど、効果的な別れになる。

・伏線と回収
 伏線の回収に関しては感情的なインパクトがほしい。(主に驚き)

・同時に進行する出来事を平行して見せる
 対立を仕込むことで興味をひける。ならその対立が同時に進行したら?

・小道具
 場面に特別な意味を与え、感情的な余韻を強く残すもの(例:ロードオブザリングの指輪)

・キャラの内面を明かす
 最初キャラの特徴はある程度隠しておき、場面ごと機会がある度に新しい側面を明かす。そのほおうが時間をかけてキャラを知っていける。キャラの特徴や心情、そして態度を明かすことで、共感や驚きによって興味を引く。キャラの内面を明かす技の中から使えるものは何でも使って、その場面が読者に訴えかける力を強くする。

・お約束のギャグ
 物語を通して繰り返し使われることで笑いを誘うギャグ。

・叶えられた欲求、または叶えられない夢
 「手に入れられる」という小さな勝利の場面と「手に入れられない」敗北の場面を交互に出していく。目標に一歩近づいたら満足感、邪魔されたら苛立ち。希望と不安で読者を揺さぶる。

・秘密
 物語全体を貫いて最後に劇的に明かされるもの、と数場面を引っ張るだけの秘密がある。読者に明かされていない秘密があればキャラの言動を不審に思い、好奇心を覚える。逆に読者だけ知っている秘密があれば、読者は優位性と満足感を覚え、さらに秘密が明かされる瞬間を待つ期待感も抱く。どちらにせよ明かされたとき読者はびっくりするのだ。

・衝撃的な瞬間(ショック)
 強烈な驚き、恐怖、そして嫌悪感や暴力をさす。ただ、衝撃は物語の重要な一部。ただ驚かすために仕込んではいけない。

・語るな、見せろ

・お決まりを覆す

・場面のあじつけ
 愛、畏怖、おかしさ、笑い、ウィット、ユーモア、ロマンチックな展開などの理屈抜きで感じる感情が入っている場面。

・捻りと逆転