みんなのよく知ることわざについて
「三度目の正直」と「二度あることは三度ある」、どちらが正しいのでしょうか。これから私の意見を述べたいと思います。
「三度目の正直」の意味は
「物事は一度目や二度目はだめでも三度ともなればうまくいくものだということ。」
「二度あることは三度ある」の意味は
「二度も同じようなことが続いて起これば、さらにもう一度続いて起こる可能性が高い。物事は繰り返されることが多いから油断するなということ。」
いったいどちらを信じればいいかわからなくなりますよね。これは根本的な考え方が違います。
六面さいころを振るとします。ここからが問題です。
「同様に確からしい場合」と「そうでない場合」、この前提(決まり)の違いがポイントです。
「同様に確からしい」とは、簡単に言うとイカサマなし、つまりどの目が出る『確率』も同じということです。普通のさいころを想い浮かべてください。
逆に、「そうでない場合」であれば、振ったときの目に偏りが出てきます。極端な例でいくと、サイコロの一つの面が「1」でそれ以外全部「6」とかもありです。
二つの前提条件の違いから二つのことわざは成り立ちます。
「同様に確からしい」場合、どの目も出る確率が一緒なので、何回もサイコロを振った方が目的の目が出やすくなります。
この場合振っただけ目的の目が出やすくなるので「三度目の正直」の考えが当てはまります。
(例 普通の6面さいころを三回振って1の出る確率を求めなさい。)
「そうでない」場合、出る目に偏りが出てきます。前提がないため、どんな目が出やすいサイコロか調べるためには、出る目を一回一回記録してそのなかから推測するしかありません。
過去の結果の中で出やすい目を探る、つまり「二度あることは三度ある」の考え方が当てはまります。
(例 あるサイコロを振ると 一回目に6 二回目に6 が出た。この結果から、次にサイコロを振ったとき、なんの目が出るか予想しなさい。)
結論
「三度目の正直」と「二度あることは三度ある」は
「確率」で物事を考えるか、
「統計」(データ)で物事を考えるのか、
の違いで生まれてきたことわざである。
というのがわたしの考えです。
・・・異論は認めます。