フゥルの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

2013-06-09から1日間の記事一覧

ルイージの小説 17 後編 第四章 対話の宝石

「ルイージ!久しぶり!」 キノピロは大喜びした。 スピネルは意外そうに 「・・・知り合い?」 と聞いてきた。 そういえばスピネルにはあの話をしていなかった。 僕はあの出来事について説明しようとした。 しかし、出来なかった。 なぜなら 「・・・その首に吊り…

ルイージの小説 17 前編 第四章 対話の宝石

第4章 対話の宝石 『ブラボールイルイ君! すばらしい! きみには脱帽だ! スピネルはきみに大きく傾いている!』 スピネルは本格的に「猫の手」で僕の助手として仕事にいそしむことになった。 彼女がいると不思議と仕事がはかどった。 スピネルの魔法はもち…

私は魔王

私は魔王。 魔族の王。 破壊と混沌の化身。 「よくぞここまで来た。 その努力に敬意を表し、この私自ら相手をしてやろう。」 勇者。 私が数百年に一度復活するたびに私を滅ぼしに来る者。 数人の仲間とともに私を討ちに来る。 私よりも力はずっと下だ。 こん…

ルイージの小説 16 後編 第三章 幸福の宝石

「わたしのおとうさんも、お母さんも、へんな人よ。」 「おとうさん? おかあさん?」 初めてだ。 スピネルが自分の家族について語るなんて。 「普通の人が言わないようなことたくさん言うもの。 ・・・でも、誰よりもわたしを愛してくれた。 誰よりも・・・誰より…

ルイージの小説 16 前編 第三章 幸福の宝石

「・・・今日・・・書くことが沢山あるね。」 スピネルはまだ上機嫌だった。 日記を書く僕とスピネル。 一瞬静かになった。 最近、僕の日記はほとんどスピネルに関しての記録になっていた。 一日中行動を共にしているのだ。 そうなっても仕方が無い。 僕は日記を書…