フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

超鮮明な明晰夢を観ることができた

 ○○駅(実在の駅名)へ電車で向かう。就職活動をするためだ。ふと気がつくとすでに駅ビルの中にいる。スーツを着ている。駅内の雰囲気は本物と酷似。時刻は夜。
 就活がうまくいかないことに苛ついて、駅ビルをはや歩きしながら歯ぎしりする。そうしているうちに左奥歯からガキッという異様な感触を感じた。遠い記憶の彼方で感じた、歯の抜ける感触。口に異物を感じ、吐き出すと左奥歯の断片が手の上に乗った。それからほどなくして、奥歯からひとつ前と下の左前歯と上の右前歯が抜ける。さらにその左右がぐらつく。右上の隣はもはや抜けそう。吐き出したものをスーツのポケット中に入れてビルを掛ける。動揺して再び歯ぎしりしようとしたら、奥歯の歯肉に直接歯が当たったらしく激痛が走る。
 口を抑えながら駅ビルを駆ける。急いで歯医者を探さなければ。中学の時の先生に似た人や同級生の横を通りすぎ、外へ向かう。
 外に出ると出口の横で仮面を被ったおじさんと、人の顔のお面を被った犬がいるのにぎょっとしながら歩く。
 夜道はよく見えず街頭がほとんどない。人通りは多い。レンガ造りの道で明らかに現実の○○駅よりもしっかりと整備されている。まるで観光地だ。所々で白いビニールを被った建設の現場がある。新しくカフェができるらしくチラシを受けとる。
 夜道で架橋を登り駅を一望しながらスマホを開こうとする。ふと後ろを向くと、夜闇にぼぉっお駅はそびえ建っていた。橙色のレンガ造りで大型の建物。数十階はあるだろう。下からライトアップされており、幻想的だ。高級ホテルか何かとしか思えない。駅ビルにしてはあまりにも立派過ぎた。
 私は右手でスマホの電源をつける。時刻は七時くらい。そしてすぐに閉じる。よく考えたらこの時間、歯医者やっている場所がない。調べるまでもない。......ん?でも7時半くらいでも開いている歯医者があったような? 何でやってないと思い込んでいたんだ? 以前にもこの○○駅に歯医者にかかったことが......ちょっと待て、普通のクリニックは大体6時で閉まる。そもそも7時に歯医者にかかっている記憶があるのが不気味だ!

 そうか! これは明晰夢だ! よし、醒めないうちに試して起きたいことがある。

 いきなり○○駅の屋上から地面を見下ろしていた。さっきまで夜だったのに昼だ。よしきた! 飛んでやる!
 空を飛ぼうとジャンプ。迫る地面。数十階建ての高さから落ちたら即死なのに恐怖はない。だって夢だもん!
 地面につく直前で上体が持ち上がった。さっきまで目の前にあった地面が視界の下へ追いやられ、青空が見えた。まるで燕のようだ!
 しかし、若干の法則がこの夢にはあるようで、同じ高さまで上がるまでは制御できない。形容するなら斜面90度の山が延々と続くジェットコースターと言えばいいのだろうか。
 頂点に達したところで再び落下。地面につく寸前で再上昇。これを数回繰り返した後、雀の鳴き声で目が覚めた。
 布団から起き上がり、母親に明晰夢について話す......

ーー

 その時、別の足音で完全に目が覚めた。どうやら私は『明晰夢から目覚めて母親にその事を話す』という夢を見ていたらしい。
 夢の中で明晰夢に気づけたが、明晰夢から目覚めた夢、というのは流石に気づけなかった。