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フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ドキドキ☆渋谷スクランブル♥

 裏通りで後ろ髪のきれーなネエチャンを見つけた。おめぇらだったらどうする?きまってるよなぁ、声かけるにきまってるよなぁ?だからオレは声をかけることにした。

 「おい、そこのくぁあわいいネエチャン?」

 目の前のかわいこちゃんは呼ばれたことに気づいたようだぜ。振り向こうと体を揺らしてるみてぇだ。振り返ったときにオレの金色のモヒカンを見たときの反応が楽しみで仕方がないぜ。ゆっくりと茶髪を揺らしながらネエチャンが振り返ってきた。おお!顔が見える、さあどんな・・・ってはあ!おいおいおい!目が八つあるぜ!2×4!おかしいだろ?!

「あら、うれしいこと言ってくれるじゃない?」

 いい声してるけどなんだその顔!

「あれ、オネエチャン、目がちょっとばかし多くね?」

目の前の八つ目の美人は大層大声で笑った。Oh、耳が痛い。

「沢山目があるといろんな場所がいっぺんに見れて便利よ。もう少しあなたも目を増やしたら?」

っていって姉ちゃんは八つ並んだ目を一斉に別の方向に動かした。やべぇ、美人は常に身の回りを気にしてるっつーことか?

「いや、でもオレは目ん玉二つの人間しか見たことないんだが?」

「何言ってるのよ?今のご時世じゃあ八つくらいじゃ足りないくらいよ。周りをごらんなさい。」

 オレは恐る恐るあたりを見渡した。するとどうよ。周りに四つ目とか八つ目とか数えきれないくらい目をもった人間(?)がゴロゴロしていたんだぜ。ちょっと前までスクランブル交差点でみんなに不思議な目で頭を見られていたこのオレが、いまじゃ道行く人を不思議な目で見ている始末だ。余もすえじゃあ!!

「フォー!ここじゃオレが非常識ってか~!今のSIBUYAはこんな感じなのかぁ?」

「あら、ここシブヤじゃなくて新宿よ?」

まじで?シンジュクスゲー!こんなに目ん玉いっぱいつけてる人が居んのか?しかし待てよ?

「でも、オレはちゃんとSIBUYA駅で電車を降りたぜ?んで、ハチ公にミカンお供えして、すくらぁんぶる交差点を通って、そのあと裏通りに入ってネエチャンを見つけたんだ。渋谷駅から10分くらいしか歩いてないんだぜ?SIBUYAとシンジュクってそんなに近かったかぁ?」

姉ちゃんはまたけたたましい笑い声をあげた。おいおい八つある目のうち半数が白目向いてるぜ?

「あはははっ!あんたそのスクランブル交差点で変なことしなかった?」

「変なことって?」

「交差点のど真ん中でため息つかなかった?」

 オレは頭ん中をオリンピック選手がグランドを全力疾走する勢いで頭をまわした。ひゃ~!頭がスクランブルエッグになりそうだ!すくらんぶるなだけに。ついでにネエチャンのリップ、濃すぎて唇の厚さが普通の倍くらいに見えるぜっ!

「うん?ああ。リア充に向かって大層大きなため息をついたような?」

「それよ!よくあるのよ、渋谷から新宿にブッ飛ばされる人。スクランブル交差点でため息を、はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁって一分間に30回くらいしているとそうなるのよ。」

今度はネエチャンの八つ目が全部、寄り目してきた。Hoooo!ホラー映画にできそうな勢いだ!

「ネエチャン、それため息っつーかストーカーが変に興奮しているときのアレか、今にも死にそうなおっさんの声じゃね?」

「細かいことはいいの。どの道飛ばされるんだから。あんたは運がよかったわね。一回でワープできたんだし。」

 え、オレワープしたの?あのアニメとかによくあるやつ?一体TOUKYOの科学力ってどうなってるんDA

「それで、どうやったらSIBUYAに戻れるんだ?」

「やだぁ、もうお話やめちゃうの?まあ、いいわ。目の数の少ない人は飽き性だって私、知ってるから。教えてあげましょう。」

いいから早く言えぇい!!

「それはね、もう一度ため息つけばいいの。一分間に50回。」

「それだけでいいのか、というほどオレは馬鹿じゃない。一分間に50回のため息って結構つらくね?」

「帰りたくないの?それとも、私の家、来る?」

ねえちゃん、ウィンクは六つの目でやるんじゃなくて片方の目でやるもんだとオレは思うぜ?

「すまねぇ、早くSIBUYAに戻ってモヒカンのためのワックス買わなきゃいけないんだ。ごめんな?」

「そう・・・。わかったわ。じゃあ、頑張って50回ため息ついてね。」

「おうよ!またこっちにお世話になるかもなぁ。そんときゃ宜しくぅ!」

そう言ってオレは溺れかけたカナヅチの子供みたいにぜぇはぁした。

 

 

「よっしゃあ!戻ってきたぜぇぃー!ようやくSI・・・」

「ここは、です、カナガワ。」