ヒゲと猫と二つの王国 3-3
帰ってきたこちらのルイージに緑のPの過去を話したとき、彼は驚愕した。
え、そこまで驚く必要ないんじゃないの、ってくらい。
「ごめん。僕は君を大きく誤解していた。」
「?・・・うん・・・大丈夫だけど?」
プロデューサーはぽかんとしてその言葉を受け取った。
「さてはルイージ、嫉妬していたにゃ?」
「・・・ルーニャ、傷口に塩。」
ルーニャの言葉にスピネルちゃんがフォローした。やっぱりかわいいよスピネル。
「自分よりも育ちがよさそうって見下していたにゃ?」
「ルーニャ、傷口に塩塗りこんでから唐辛子でコーティングするようなことはやめたら?」
グッサリ痛いところを突かれたこっちのルイージは土下座して緑のPに謝った。
それにしても同じ人が二人もいて、しかもその片方が土下座していというのは何度も言えない面白さが・・・笑うな、僕、笑うな!
「にゃははははははははははは!」
「ルーニャ、それやらせたかっただけでしょ。」
ルーニャ意外とひでぇw
そのあと、気を取り戻すついでに、この世界のルイージに緑のPの本気を聴かせた。
意外な才能に彼も驚いていた。
「そういえば、あっちの世界にこっちの人間を飛ばすこともできるのにゃ?」
「できるよ。まあ、魔力次第だけど。」
「なるほどにゃ。じゃあ、アタシ行きたい!」
「わたしも!」
「僕も!」
「私もだ!」
「ぼくも!ウシャシャシャ!」
「さすがにこの人数は無理だな・・・。ってなんか二人ぐらい増えてなかった?」
「気のせいじゃにゃい?」
確かにどっかで見たことのある白い影とか、なんか赤い髪の人がいたような?
まあ、いっか。
「う~ん。最低でもこっちのルイージと僕を運ばないといけないから・・・。」
僕は魔力の残高と人数を計算し始めた。