フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ルイージの番外編 封印と宝石 6

ここはどこだ?

とりあえず状況確認。

 

えっと、なんだ?この空間。

台風の暴風域にそのまま突入したような感じだ。

四方八方に暗黒色の雲が飛び交い混沌そのものを形成しているようだった。

 

セキリュウ、お化け、ルーニャ。

三人ともそろっているみたいだ。

 

「大丈夫にゃ?ルイージ。」

「目覚まし時計でも持ってくればよかったか?」

「ウシャシャシャ!

そのまま永眠したらどうしようかと思ったよ。」

 

突然、数メートル先に黒い影が、

この闇に近い空間でさらに濃い闇が、

姿を現した。

 

どこからか地の底から這い出たような低い声が聞こえてきた。

 

 

 

『我が前に現れし旅人よ。

 

我が名はクリスタラー

 

この世の悪の全てを統べるもの。

 

次元のはざまより発せられし波動、この地に感じ共鳴する。

 

我が前に息づくものよ。

 

我は手に入れた。

 

汝らの力、立体世界の力を。

 

しかし、その真理まで理解すること叶わず。

 

我は知りたし、立体世界の真理を!

 

我が力限界まで高めて戦おう。

 

汝らの力、見せてみよ!』

 

 

 

「ねぇ、シロスケ?」

僕は隣にいる白お化けに声をかけた。

 

「こいつの言ってる意味、わかる?」

「簡単に言うと僕らと戦いたいってこと。」

「おい、ちょっと待て。

キノコ王国の住人ってこんなにも強い闇の波動を持っているものなのか?」

「セキリュウ、それは違う。」

「アタシ達、帰りたいだけにゃのにね。」

 

 

 

『かつて我に挑みし者・・・。

 

ある者は手に刃を持ち、体に白銀の鎧を纏っていた。

 

またある者は赤色のオーバーオールを纏っていた。

 

我を形作る力、邪悪なる力。

 

我に恐れるのも無理はない・・・

 

立体世界とは所詮この程度・・・』

 

 

 

一同、吹きだす。

「ちょっと、この状況で兄さん?」

「・・・ギャグとしか思えん!」

「シャッ・・・ウシャシャシャシャッ!

ウシャシャシャシャッ!」

「にゃははははは!

白銀の鎧の次に赤の・・・

にゃははははははは!」

 

 

 

『旅人よ。

我を前にして笑みを浮かべた者は・・・』

 

 

 

「にゃははははは!」

「ウシャシャシャ!」

 

 

 

はあ。もう駄目だ。この人たち。

 

 

 

ルイージ、どうする?

クリスタラーの要求に応じるのか?

おそらく、奴の言っていることに嘘偽りはない。

つまり、あいつは本当に・・・」

 

セキリュウの言葉に僕は返した。

「兄さんが勝てたんだ。

僕らにだって!」

 

 

 

『どうした?旅人よ?』

 

 

 

笑っている二人を置いといて僕たちは交渉に移った。

 

「僕らはもとの世界に生きて帰りたい。

その条件をのみこむのなら、

僕たちの力を見せてやる!!」

 

笑っている二人がいきなりこっちを見た。

今まで爆笑していたのが嘘のように真剣な顔をしている。

「本気・・・にゃ?」

「へぇ~。

まさか君にここまで勇気があったとはねぇ。

それともお兄さんの名前を聞いてやる気が出たかい?」

 

僕は小さくうなずいた。

 

「まあ、いいさ。

これでようやく帰れるんだし。

ウシャ・・・・・・・・・」

 

 

ランペルが笑うことをやめた。

 

 

これが何を意味しているのか。

 

「今回はぼくも全力で行かせてもらうよ。

正直、ルイージ

ぼくたちで勝てる相手とはとても思えないからね。」

「どういうこと?」

「そのままの意味さ。」

 

 

『勝敗の先に何を感ずるか・・・

ゆくぞ!』