フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ルイージの小説 第七章 プロローグ

第七章 プロローグ

わたしの聞きたかったこと

 

 

「・・・ねぇ、ルイージ、ディメーンって・・・何?」

 

 

わたしは彼に聞いた。

あの日からずっと引っかかっていたから。

わたしが始めて「猫の手」に行ったとき、

ルイージが『ディメーン』という単語に

憎悪とも取れる複雑な表情を浮かべ、黙ったから。

 

どうしても、聞きたかった。

 

悩み、苦しみ、トラウマ。

一人で抱え込むより、二人で分かち合った方が少しは楽になれる。

彼が教えてくれた。

わたしは彼に助けられてばかり。

彼に少しでも恩返しをしたかった。

 

彼は大きくため息をついたあと、わたしの瞳をまっすぐ見つめる。

彼の瞳からはわたしの瞳は見えていない。

黒い髪のカーテンがベールのようにわたしの瞳を覆い隠しているから。

それでも彼はわたしの決意を感じ取ったらしい。

「わかった。

一通り話すからよく聞いているんだ。」

彼はゆっくりと話し始めた。

 

 

 

黒のヨゲン書。

 

 

 

ヨゲンに従えば世界を破滅に導く。

「伯爵」はそれを利用し、あらゆる世界を破滅に導こうとした。

交わることのない二つの力を結びつけることで

「コントンのラブパワー」というエネルギーを作り出し、

その力で次元を引き裂き、世界を破滅させる。

 

当初、新しき世界を作ると嘘をつき、幾人もの部下を集めた。

 

その幹部の一人がディメーンだ。

 

途中で「伯爵」の思惑に気づき最終的に「伯爵」を裏切り、

混沌のラブパワーを奪い取り、

全てを破壊しその上に新世界を創造しようとした。

 

あろうことか、僕を利用してね。

僕と混沌の力を得たディメーンは兄さんたちによって

倒され、消滅し僕は元に戻った。

 

 

 

「これが概要だ。『伯爵』は改心したけど、帰らぬ人となった。

奴のせいでね!!

『伯爵』を含めて三人も奴の犠牲になっている。」

「・・・ひどい・・・。」

 

わたしは思わず口に手を当てた。

 

「僕は自らの手で兄や親友あらゆる世界を滅ぼしそうになった・・・、

ディメーンのせいで!」

ルイージは鬼の形相をして憎き者の名をはき捨てた。

そして、はっと我に戻ると頭を下げて

「・・・ごめん、スピネル。」

謝った。

 

わたしはルイージの頭に手で触れて

「話してくれてありがとう、ルイージ。」

わたしにここまで心を開いてくれる親友に心から感謝した。

 

 

 

セキリュウが来る、一日前のことだった。

 

 

 

プロローグ 終