フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ルイージの小説 17 後編 第四章 対話の宝石

ルイージ!久しぶり!」

キノピロは大喜びした。

スピネルは意外そうに

「・・・知り合い?」

と聞いてきた。

そういえばスピネルにはあの話をしていなかった。

僕はあの出来事について説明しようとした。

 

しかし、出来なかった。

 

なぜなら

 

 

「・・・その首に吊り下げているペンダント・・・。」

 

彼女がキノピロの首にかかっているものに気づいたからだ。

 

僕もキノピロの首に目を奪われる。

あの、セキリュウの牙がキノピロの首にぶら下げられていたのだ。

 

「これ、ドラゴンから貰ったんだ。

どう?かっこいいでしょ。」

誇らしげに語るキノピロ。

それに対し、スピネルは深呼吸をした後、

「・・・うん、とってもかっこいいペンダント。」

と、意味ありげに答えた。

スピネル目はおそらくペンダントに釘付けだった。

スピネルの全身が細かく震えているのに僕は気づいた。

「・・・ペンダント・・・少し、触らせて。」

スピネルのお願いに対して、

キノピロはあっさりペンダントをスピネルに渡した。

 

彼女はペンダントをしばらく見つめた後、

人差し指でゆっくりとやさしく撫でた。

まるで神に祈りを捧げる修道女のようだ。

 

「・・・はい、ありがとう。」

用事が済んだらしく、

スピネルは牙を惜しげもなくキノピロに返した。

「・・・後でもう一度貸してくれる?」

「別にいいけど。」

キノピロは不思議そうに答えた。

スピネルは深呼吸をすると曇りの無い笑顔になり

「・・・何して遊ぶ?」

と、再びキノピロに声をかけた。

あの一連の行為に何の意味があったか僕にはわからないが、

彼女の望む成果を得られたらしい。

僕からスピネルに一言。

「今のスピネル、キノピロから見たらかなり不思議な人に見えるぞ。」

 

僕はセキリュウの話題について触れなかった。

彼女が情報開示を求めない以上、

引きずるのはあまりよくないと考えたからだ。

 

「さて、何をして遊ぼうか?」

僕はキノピロに意見を促す。

「じゃあ、人形遊び!」

 

キノピロは部屋の中にあるおもちゃ箱の中から、

さまざまな人形を取り出し、

丁寧に説明してくれた。

人形遊びとはいっても、

服の着せ替えとか、

そういう平和なものでは無いことは一目瞭然だった。

人形がどれもこれも傷ついている。

だが、心なしか人形が嬉しそうに見えるのは錯覚ではないだろう。

その傷跡は目立たないように丁寧に補修されていた。

 

大切に扱っているのだ。

 

ところで・・・、

知り合いが大勢いるのは気のせいだろうか。

 

僕とピーチ姫、クッパにワリオそして・・・

「イッツミ~マリオ!」

兄さんの人形だ。

「僕、マリオと握手したことあるんだよ!」

 

「・・・キノコ王国を幾度と無く救った英雄・・・。」

スピネルはしげしげとマリオの人形を見つめた。

「・・・なんでルイージと同じ服装なの?」

 

いままでなされなかった質問だ。

 

キノピロが誇らしげに説明する。

「マリオは、ルイージと兄弟なんだよね。」

僕は一瞬化石のように固まってしまった。

しかし、次の瞬間には人らしい感情を取り戻せた。

 

スピネルはこの不意打ちの大衝撃を今までで、

もっとも落ち着いて受け止めていた。

スピネルは笑顔で

「・・・そっか。ルイージ

兄弟なんだ・・・。」

とキノピロに言葉を返した。

 

スピネルは僕のことをよく分かっていた。

だから彼女は僕には何も聞かなかった。

 

「マリオはすっごく強いから誰にも負けないんだ。」

 

今の言葉は聞き捨てなら無い。

「マリオの力は一人で戦っても十分すぎるほど強いけど、

仲間の力があればもっと強くなる。

キノピロを含めてみんなの力がマリオの力だ。」

キノピロはおお~、と感心していた。

「・・・ルイージが言うと説得力がある・・・。」

スピネルも納得していた。

 

さてと、

「人形の説明も済んだし、そろそろ始めようか。」

 

 

 

ルイージの小説

To Be Continued