フールの鉛筆画ブログ

鉛筆画のイラストや絵を中心に描いています。黒髪が大好きです。時々短編小説も書きます。

ルイージの小説 12後編 第三章 幸福の宝石

 

 

≪ネガティブゾーン≫

 

僕から発せられた黒い球状の空間に、ボスパックンが飲み込まれた。

ボスパックンはバランスを崩しふらふらしている。

僕はその顔に雷の宿った手をかざす。

 

≪サンダーハンド≫

 

背中から倒れゆくボスパックンの顔を踏み台に大きくジャンプ。

そして空中で宙返りをしてから、そのままの勢いでお尻から落下。

 

≪ヒップドロップ≫

 

急所であるおへそにヒップドロップを受け、

ボスパックンは気絶した。

 

 

「ごめんよ。」

僕はボスパックンに謝った。

依頼されたからといって、

他人を傷つけることはあまり気持ちの良いものではない。

 

「あなたが来てくれるとは・・・。

本当にありがとうございました。」

 

依頼主であるパックンが、地面から生えてきてお礼を言った。

僕は笑顔で答える。

「どういたしまして。

説得の方、よろしくお願いします。」

パチャンさんは

「大丈夫です。

根はいい人なので。」

と、ギラギラした前歯をチラつかせながら笑った。

よかった。

説得さえ成功すればこれで一見落着だ。

 

思い出したようにパチャンさんが言った。

「すいません、サインお願いしても宜しいですか?

以前ボスパックンも欲しいと言っていたので・・・。」

 

 

一瞬迷った。

兄さんが死んだことで僕は有名になった。

つまり、僕は兄さんを踏み台にした。

そんな僕がサインを書く。

いかがなものか。

でも、書かなければ。

何よりボスパックンが欲しがっていたのである。

僕は不本意ながらボスパックンを痛めつけた。

少しでもお詫びをしないと気がすまない。

 

 

僕はその場でサインを書き、パチャンさんに渡した。

パチャンさんは自分の葉で器用に色紙を受け取った。

「本当にありがとうございます。

ボスパックンもこのサインを見れば喜んでくれることでしょう。」

パチャンさんは嬉しくてたまらないといった様子だ。

 

「では、まだ困っている人は沢山いるので。

さようなら。」

 

僕は少し複雑な気持ちになりながらもパチャンさんに礼をし、

ざわめきの森を後にする・・・

 

 

後に・・・出来なかった。

 

 

ルイージだ!」

「本物?」

「あのボスパックン

を一瞬で・・・。」

「わたしにもサイン~。」

退路をファンに

囲まれてしまった。

 

 

 

「さすがルイージ、仕事が速いのにゃん。」

ルーニャはクリクリマロンをほおばりながら迎えてくれた。

僕は缶コーヒーを口にしながら仕事内容を報告した。

「依頼解決に5分、ファンサービスに30分だ。」

 

そういえば

スピネルの姿が見えない。

 

「スピネルは?」

ルーニャはニヤニヤしているだけだ。

「?」

 

 

不意に目の前が真っ暗になった。

 

 

「・・・だ~れだ。」

「スピネル!?」

 

両目に被せられた手が解かれた。

僕は後ろを振り向く。

そこには地面から少し浮いているスピネルの姿があった。

身長差を魔法でカバーしたのか?

 

「・・・驚いた?」

少女は少し恥ずかしそうに微笑んだ。

僕は微笑み返しながら

「驚いた。」

と、思いをそのまま口にした。

「・・・実はルイージをずっと追いかけてた。」

 

今回は驚かなかった。

スピネルのことだから、必ずついてくるだろうと分かっていた。

だから、

この質問がされることも容易に想像できた。

 

「・・・ルイージ、何者・・・なの?」

いままで黙って僕たちの会話を楽しんでいたルーニャが割り込んできた。

 

ルイージ、何も話していにゃかったのにゃ!?」

驚き呆れている様子だ。

僕は仕方なく今の僕の立場を話した。

この仕事を続けているうちになぜかファンが増えていって、

いつの間にか有名人になっていた、と。

・・・嘘はついていない。

 

「だから、ルイージはいつも引っ張りダコ。

正直、依頼よりもファンの対処の方に時間がかかるにゃ。」

ルーニャが付け足した。

スピネルは納得した様子だった。

 

あの説明で納得しちゃうのか・・・。

 

「・・・だからいつも変装しているの・・・?」

「うん。」

「・・・がんばって。」

 

僕のことを心配してくれるスピネル。

スピネルに慰められる僕。

そして微笑をたたえながらその様子を見ているルーニャ。

 

「ルーニャ、何か言いたいことでも?」

僕はルーニャを見た。

「何でもないにゃ。」

やけに上機嫌だ。

 

 

 

ルイージの小説

To Be Continued

 

 


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